サウナ建築

壁・天井・床の設計

今回は壁・天井・床の基本的な設計ポイントを見ていきたいと思います。

木材をタテに張るか、ヨコに張るか

かつて、サウナの壁は縦張りが多くありました。それは、壁材の端部を相じゃくりに加工する技術がなく、横張りにすると、板と板の間に水が入って腐ってしまう事が多かったためです。それを避けるために縦に張っていました。

しかし、縦張りにすると、最下部が腐った場合全ての木材を取り替えないといけないため、横張りが推奨されています。また、横張りにすると壁内の胴縁が縦になるので通気層の空気の通りがよくなります。フィンランド大使館のサウナ室も横張りになっています。

図版出典:https://mag.executive.itmedia.co.jp/executive/articles/1910/01/news028.html

ただ、縦張りのサウナ室も多いです。おそらくそれは、ベンチや背もたれが水平な要素として出てくるので、縦張りの方が意匠性に優れているからだと思われます。縦張りは技術的にはメリットはありませんが、それをするならば、通気層で空気が流れるように胴縁を互い違いに配置するといいです。

壁材の納め方

次に壁材の納め方のポイントです。
・木材の反りを防止するためには相じゃくり継ぎや本実継ぎで納めるべき。
・壁の下端は床からの湿気を吸わないように100㎜離す。
・壁材の表面はカンナがけをよくして水がたまらないようにする。
・仕上げ塗料や防腐剤は塗らずに素地としておく。
・壁材を張るときは下から上に。

入隅部の綺麗な納め方

壁材の端部を45°にカットする「留め納まり」が綺麗ですが、加工が難しいので押縁を当てるようにしても良いです。その際は角を面取りして肌が当たってもケガをしないようにします。

釘の頭を露出させない

壁と天井の間は空気が通るように10〜20㎜の隙間を設けます。壁材の取付に使用する釘は熱くなるので隠し釘打ちとします。

天井

熱くなった空気は上昇するので天井が1番熱くなります。熱や湿気を逃さないために天井材には防湿剤と、少なくとも100㎜、できれば200㎜の断熱材を入れます。天井に使用する材料は熱伝導率が低く、耐熱性が良く、吸音性が良い物なら何でも良いです。

床の設計のポイントです。
・土間コンクリートでつくり、モルタルを金ゴテ仕上げした物の上に、スノコ板を10〜20㎜くらいの間隔で張ったものを置きます。床はサウナ使用時でも30℃くらいしかないので熱損失はこだわらなくても大丈夫です。
・スノコ板の足にはゴム足をつけて、腐るのをある程度防ぎます。
・サウナ内部の掃除のために排水溝が必要です。

余談

サウナストーブはベンチよりも低く設定すべきです。それはロウリュした時、空気はストーブ上部で回るためです。極力サウナストーブは低い場所に設定するとよいですね。

参考文献
・沼尻良、『サウナをつくろう』、建築資料研究社、1992

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